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惨劇!中国人研修生が広島・江田島のカキ加工場で8人を殺傷


広島県・江田島のカキを加工する水産会社の従業員ら男女8人が死傷するという惨劇が起こりました。この水産会社で働いていた中国人の男が殺人容疑などで逮捕されています。

逮捕された中国籍の陳双喜容疑者(30)は水産加工技能実習生として昨年9月から犯行現場となった川口水産で働き始めていましたが、3/14の午後4時半頃に作業道具の刃物を持って暴れ出し、2人が死亡し6人が負傷するという事件を起こしました。

江田島は広島県にある瀬戸内海に浮かぶ島で、橋が架かっているので呉から車で30分、JR広島駅からは1時間半程の距離にあり、フェリーに乗っても広島港から切串港まで30分程で行ける場所です。普段は静かなこの島で、一体何が起こったのでしょうか?


陳容疑者は研修生として去年来日し、9月から現在の水産会社に住み込んで働き始めましたが、事件当日は朝から勤務を行った後、体調が悪いという理由で2階の自分の部屋で寝ていたそうです。その後、午後になると部屋を出て階下に降り、川口さんと橋下さんに襲いかかって殺傷し、他の人を襲った後に自らの胸などを刺してけがをしています。

死亡したのは川口水産社長の川口信行さん(55)と、従業員の橋下政子さん(68)で、他に6人が重軽傷を負っています。犯行に使われた凶器はカキの殻を割るスコップの他、同日の実況見分では凶器は全部で6種類あった事が分かっており、それらは犯行現場で仕事の道具として使われていた物ばかりで、ナイフ状の鋭利な刃物や手鉤、クワなどもあった様です。

陳容疑者はこれらを手にして犯行に及び、体に残った刺し傷が一番多かった事から、既に息を引き取っていたであろう川口さんの体を執拗に刺し続けたものとみられています。亡くなった川口さんは犯行現場となった加工場の床の上に倒れていました。建物にはブルーシートが張られ、すぐ前の路上には血痕が生々しく残っているなど、辺りは一時騒然となった事をうかがわせます。


亡くなった橋下さんは水産会社から50m程離れた、港に向かう道路の路上にうつ伏せに倒れていました。近くを車で通りかかった目撃者の男性は、「自分は助手席に乗っていたが、橋下さんを見つけて交通事故か何かと思っていたら陳容疑者が近づいてきて、スコップでいきなり車をバンバン叩いてフロントガラスを割ろうとしていた。慌ててその場を離れて遠巻きに陳容疑者の様子を見ていると、今度は倒れて動かない状態の橋下さんを十数回に渡ってスコップで殴り続けていた。」と証言しています。(スコップとは画面右のカキ打ちの道具で、 カキの殻を打ち割り身を外す作業に使う物です。)

更に陳容疑者は水産会社の前で頭から血を流し座り込んで動けなくなっている別の女性に再び襲いかかり何度もスコップで殴り続けており、その女性は病院に運ばれ重体となっています。この他にも襲われた男女3人が犯行現場から海沿いに逃げて民家の方へ向かっています。女性は頭から血を流し、男性は肩を切られて全身血だらけだった様で、路上には約100mに渡って血痕が残っています。

元従業員だった女性は、亡くなった社長の川口さんを「人に恨まれる様な事はない。」と語り、橋下さんとは隣同士で一緒に仕事をしてきた仲だったと言いながら絶句し、「夕方聞いたら「けがした」って言うから、けがならまだ大丈夫だと思っていとこに電話したら、「けがじゃない」って言うからびっくりしてね…。」と、突然に起きた事態を説明しながら泣き出していました。

被害に遭った従業員の女性も陳容疑者を、「普段そんな事をする子ではないが、社長が目の前で殴られたのは見た。何回殴られたのか分かりませんけど…。」と語っています。

知人の中国人男性もまた陳容疑者のことを、「親切な人です。言葉、話しする。優しいです。仕事も一生懸命。いつも海に、カキ揚げる。帰ったらカキ洗う。時々スコップ、カキ打ち。」と、たどだとしい日本語で説明し、「5月に中国帰る言いました。もう少し、この仕事終わる。」と、この仕事を終えて帰国が間近だった事を付け加えています。

陳容疑者に悩みがあったのか尋ねられると、「仕事、きょう、疲れた、大変。一人、大変です。」と漏らしていた事から、真面目な一方で仕事に対する不満があったようです。


日本語があまり話せなかったという陳容疑者は、職場でトラブルを抱えていたのでしょうか?警察の調べに対し、川口さんを「殺そうとして殴るなどした。」と供述しているそうです。陳容疑者の住居は水産会社のカキ打ち場の上にあり、他に幾つか部屋があるものの住み込みで働いているのは陳容疑者だけでした。

犯行当日の陳容疑者は、午前5時半から亡くなった川口さんと一緒に海に出て養殖イカダの上に乗りカキの水揚げを行い、職場に戻ってカキの洗浄をした後、午前10時頃に体調が悪いと言って自分の部屋に戻って休んでいたそうです。

現在、「昼頃、社長に怒られた」と陳容疑者が犯行の当日に関する供述をしている事が捜査関係者への取材で分かっており、どうやらその事で日頃の恨みつらみがブチ切れて気分が悪くなり、部屋に戻った後に犯行を決意したのでしょうか。

午後4時半頃に陳容疑者が1階のスコップ置き場に立っているところを従業員が目撃しており、その直後犯行に及んだとみられています。




こちらのANNニュース(テレビ朝日系)の映像の1分3秒のところで、知人の中国人男性(上記の人物)が「時々社長さん、悪い言葉話していました。時々、陳、1人で寮で泣きました。」と証言しています。

陳容疑者は普段から職場で社長からキツい言葉を言われ続け、一人で悩みを抱えて精神的に追い詰められていた事は明らかです。亡くなられた川口さんとの職場での人間関係のトラブルが今回の事件の原因であるなら、双方に問題があった事になります。

陳容疑者はかなりの興奮状態から錯乱していた様で、特に川口さんに対する怨恨は計り知れなかった事がうかがえます。「人使いが荒い」「馬鹿にされた」「給料が安い」等々、悩みは色々あったのでしょう。賃金に関しては背景に制度の問題があり、怒りの矛先を川口さんだけに向けるのは間違いです。

感情としては言葉遣いの悪い職種が世の中にはあるという事実を肯定せざるを得ません。例えばですが、魚市場などで「威勢がいい」人たちは絶えず暴言を吐いていると言えるのでしょうか?そこには国の指導も注意喚起も効果をもたらさない男意気みたいなものがあって、「元来そういうもの」という次元の話です。とはいえ、川口さんは自身の暴言を認めていた様で、それに気づいていたならば命を落とす前に改善すべきでした。


根性主義だとか暴力や体罰も含めた「体で覚えさせる」といった昔ながらの指導法はどうやら時代遅れだった様で、男意気だろうが何だろうが指導する相手を不快にさせてはならないのです。「バカ野郎!」と怒鳴りつけることもまた指導の一端であったなら、その要らぬ情熱は結果として陳容疑者の怒りを買うことにしかならず、残念ながらとんだ勘違いだったと言わざるを得ません。川口さんも言葉ひとつで命を落とすことにはならなかった筈で、さぞ無念だったでしょう。決して陳容疑者を擁護するつもりはありませんが…。

陳容疑者は何を想い、何を夢見てこの国へ来たのでしょう。何故ここまでして何の罪も無い人達を無差別に襲い殺傷するという行為に至ったのか。そして、馬鹿にされ孤立する自らをどれだけ省みたのか。そんな疑問が生じます。恐らく国内では処罰対象となる前に本国へ強制送還か、あるいは刑事罰が確定してから本国に送還される事になるのか、どちらかは分かりません。

行き場を失った者の起こした行動とはいえ、2人の人間を殺した現行犯ですから本国に送還されれば死刑が確定する可能性は高いでしょう。

一方には海の男の威勢の良さがあり、一方には幼い頃からの反日教育があったのでしょう。悲しいかな、両者とも互いに日常性の中でブレーカーがキレやすくなるバイアス(ボルテージの高さ)がかかっていた状態で経営者と従業員という主従関係で繋がっていたのです。それが不幸にも結果として殺す側と殺される側とに分かれてしまいました。


外国人研修制度というものも、何だか自分にはユルい内容としか思えず、その存在理由も価値もよく分かりません。「国際貢献と国際協力の一環としての在留資格」とは何なのでしょう?この国が30年余りでしてきた事と言えば、結果からみれば国を支えてきた技術・技能が海外、特に近隣諸国に流出してしまい、協力どころか「軒先を貸して母屋を奪われる」という結果にしかなりませんでしたよね?個人的にはそう思っています。

国際貢献の名の下、21世紀以降は研修生が急増し、職場ではコミュニケーション不足から生じた差別や人権侵害も多く発生しており、それが今回の様な事件に発展する場合もあります。一方、企業側は価格競争によってコストダウンを余儀なくされ、この制度を利用して低賃金で働いてくれる労働力の確保を目的にしているだけです。本来の国際貢献はどこへやらで、制度そのものがブレまくっているというのが実態です。

特に陳容疑者や上記の証言をした知人の中国人の様に日本語の能力がままならない研修生をどれだけこの国は受け入れてきた事か。恐らくそれは想像以上の数だと思います。最低2年以上の日本語教育は必要で、受け入れの認定基準をもっと厳しくしていかないと今回の様な事件は今後も起こり続けます。現状の実態をみれば、1年程度の日本語教育で済ませている資格認定はかなり甘いのではないかと思います。

個人的には、どうやら需要と供給のバランスの均衡が崩れると困る人達の利害関係が根底にはあって、認定を厳しくする事で研修生の絶対数が激減すると商売が成立しない事だらけになるのではないかと推測します。

同様に、専修学校や短大・大学などが留学生・聴講生を受け入れる制度も矛盾を抱えており、特に私学の場合は学費の支払い能力があれば日本語が充分に話せないで留学生でも入学できる学校ばかりです。外国人がいずれかの教育機関に入学できれば学生ビザが下りる為、一部の本気で勉学に励む留学生達を除けばやがて彼ら(彼女ら)は学籍だけ置いてアルバイトの掛け持ちを始め、学業などそっちのけという状態になっていきます。

貧困な本国の家族に仕送りをする目的でこの国のユルい留学生受け入れ制度を利用している外国人留学生は常に一定数存在していて、特に近隣諸国の留学生と私立学校との互いに持ちつ持たれつの関係は、数としては決して少なくありません。但し不法滞在者の取り締まりだけは管轄が違うせいか年々と厳しくなってきています。日本語がままならなくて最低ランクの成績の者も何故か皆卒業していきます。

運良くこの国で就職できる者もいれば、しぶとく学校側が許す限界まで好んで留年する者もいます。その理由は分かり過ぎる程に明白です。


かつて3Kと言われてきたキツい、キタナい、キケンな作業は時代の流れで消滅した訳では決してなく、そんな職場に従事してくれる労働力を確保してきた中小企業に向かって、「外国人研修生の差別を無くそう。」とか「人権侵害」がどうのこうの言ったとて、ペナルティを受ける企業は後を絶ちません。根幹にある「ザル制度」の要素を合法的に利用する側の企業の論理は知れたもの。上記の通り人件費の安さだけでしかない筈です。

水産加工場などで働く荒っぽい気性の海の男に向かって、「今後は外国人の研修生には言葉遣いに注意して下さい。」とトップダウン式の指導を強化したとて、ある程度以上の効果を期待するのは無理だと思います。全くそんな立場とは無縁な自分でさえ、「日本語がまともに使えないこうした研修生を抱える職場の経営者の身にもなってみろよ!」と反論したくなります。片や一般の国内労働者に対しては人材を育てるなどという意識は全く持ち合わせず、使えない者は研修期間中にバッサリ切り捨てるという方針の企業も増えてきています。


今回の事件から派生して、日本人にとっては当たり前の日常の風景が時として外国人には異常だと見られているという1つの例を示します。



こちらの映像を見て分かる通り、この国の電車は到着時間を守り停止位置までぴったり守るのです。残念ながら世界の常識からすればこの完璧さはクレイジーな現象です。ともすればこれですら10cmオーバーじゃないかと突っ込みを入れられそうなくらい、あらゆる職場のあらゆる局面において働く者たちは完璧さを求められます。それができない者は村八分に近い状態にされていずれは脱落するのです。

日本人だろうが外国人だろうが脱落者のゴールは同じで、一体この国はいつからこういった社会になってしまったのでしょう…。2005年に尼崎市で発生したJR福知山線脱線事故の事を思い出してみて下さい。 100人以上の死者を出した運転手の置かれていた立場を思えば、むしろ自分は同情心や哀れみすら感じました。


話が大風呂敷になってしまいそうですが、どうやら資本主義下の不況というもの20年以上も続いた結果、人々から心の優しさを全て奪い去ってしまったようです。国際協力の名目で日本語を上手く話せない外国人労働者の行き先は日本人が嫌がる3K仕事である場合が多く、雇われるからには日本人と同様の完璧さを求められます。要は入口である外国人研修制度と出口であるそれぞれの職場とのギャップが激しすぎるという事に尽きます。

世界一品質管理が厳しく、完璧の更に向こう側までをも求める「努力バカ」の価値観の中に放り込まれた外国人労働者達が、しかも安い賃金で雇われて今後も何一つ問題が起きないのでしょうか?人種差別、人権侵害、賃金未払い等の問題は常に職場内で発生し得る事なので、決して無くなりはしないでしょう。今回のこの事件から自分はその辺りの矛盾を痛切に感じ取ることができました。


亡くなられた犠牲者の方々のご冥福をお祈りします。














   


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