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村上隆の初映画作品「めめめのくらげ」、ロス試写会で大絶賛


4/9に米カリフォルニア州・ロサンゼルスの総合美術館「LACMA」で、現代美術家の村上隆氏(51)の初めての映画作品となる、「めめめのくらげ – Jellyfish Eyes」の世界初プレミア試写会が行われました。映画に登場するキャラクターの「くらげ坊」の着ぐるみと共に舞台挨拶に登壇した村上は、「本編を最後までご覧いただくと驚きます!」と予言めいたスピーチをしていましたが、まさに上映が終わる間際から会場内では来場者の拍手喝采が巻き起こっていました。

同映画は村上が10年以上前よりフルCGアニメーション作品として構想していた企画の世界観とストーリーをベースに制作されたもので、初めてメガホンをとったにも関わらず実写映像と1000カット以上のCG映像とを融合させており、今までの日本映画にはないスケール感が表現されたSFファンタジー作品となっているそうです。

物語は東日本大震災後の日本を舞台に、大人たちには決して見えない不思議な生物「ふれんど」と主人公の小学生、正志との交流を描いたジュブナイルで、正志が引っ越してきた新しい家で見慣れない段ボールを見つけ、中から出てきたくらげの様な不思議な生き物を発見するシーンから始まります。

その生き物を正志は「くらげ坊」と名付けて次第に仲良くなっていきますが、転校先の学校に「くらげ坊」を連れて行くと他の生徒も不思議な生物「ふれんど」を連れており、その姿は大人には見えないというものでした。

CGで描かれた「ふれんど」たちの可愛さは「さすが」と絶賛されており、村上ワールドと言える世界観に満ち溢れたこだわりの映像だそうです。「ふれんど」の存在とは何なのか?それを巡って展開する謎めいたストーリーと幻想的な雰囲気によって目の離せない内容に仕上がっており、冒険と友情の絆を描いた感動的な場面が魅力との事です。




こちらはUHA味覚糖が同映画とコラボレーションした商品のお披露目イベントを4/5に都内で行った時の映像で、村上がデザインを監修し「目」をモチーフとしたのど飴、「e-ma(イーマ)」という商品の発表のもようです。e-maはこれまでの概念を覆すというコンセプトから飴(AME)の綴りを逆にしたもので、同社としては最高額の30万円という価格でこの限定商品を4/17から発売するそうです。




こちらのプロモーション映像では、バーチャル音源の「ヴォーカロイド・初音ミク」による主題歌、「Last Night, Good Night(Re:Dialed)」をバックに、「チーかま」が大好物の「くらげ坊」を正志が発見するシーンや、様々な「ふれんど」の登場する教室のシーンなどが見られます。

見どころは2003年にクリスティーズのオークションで当時としては日本の現代美術作品の最高額である約6800万円で落札され話題となった村上の代表作、「Miss Ko2」(通称ココちゃん)が動くCG映像となって登場するシーンだそうです。村上隆ファンのみならずアート界も驚愕(?)のそのシーンは、2分3秒~2分21秒の所で見ることができます。

実写では主人公の正志役を末岡拓人(13)、ヒロインの咲役を浅見姫香(13)が演じたほか、窪田正孝(24)、染谷将太(20)、斎藤工(31)、鶴田真由(42)、黒沢あすか(41)、 津田寛治(47)などが出演しています。

ロサンゼルスで行われた同映画のプレミア試写会の会場は一種独特の熱気に包まれ、開場前から長蛇の列が出来て600席のシアターが満員となる程の注目度の高さを見せていました。来場者には俳優のジャック・ブラックやスパイク・ジョーンズ監督などの顔もみられ、ハリウッドの映画人やアート業界の関係者らが多数詰めかけています。

上映前に村上が「本編を最後までご覧いただくと驚きます!」と発言した通り、映画の終盤の感動的なシーンでは涙する女性も多く、エンドロールが流れると会場内は拍手喝采となって約5分の間スタンディングオベーションが巻き起こっていました。 ジャック・ブラックは村上に対して「ワンダフル! ワンダフルワーク!」と絶賛し、村上と握手を交わし自分の好きなシーンやキャラクターについて熱く語りかけていましたが、村上もまたブラックの大ファンだったそうです。

他にもアート業界関係者が、「すごく楽しい反面、とても考えさせられる内容に驚いた。あまりに衝撃的な作品で、まだ頭が整理できていません。」とコメントし、ハリウッド映画の関係者も、「ビジュアリストかつストーリーテラーで、間違いない傑作を作った。自分の娘に見せたい作品だ。」とコメントするなど、村上に対する多くの称賛の声が寄せられていました。

上映後のトークセッションでも来場者から拍手喝采を浴びた村上は、「こんなにリアクションをいただいて、ありがとうございます。」と感激した様子で、「僕は幼少の頃の記憶、ウルトラマンやゴジラ、スピルバーグ作品などの影響を思い切り受けています。子供はシリアスな状況の中、何をしなければいけないのかを感じてほしい。そんなきっかけになればと思い、制作いたしました。」と、同映画の制作の動機について語っています。

また、今後の世界での公開について問われると、「上映中の観客の笑いどころが、正直、日本人の僕とは感覚が若干違っていて新鮮でした。世界での公開もしたいですが、僕は飛行機で本当によく映画を見ます。自分の映画も世界中の飛行機で見れるようになれば良いなと思っています。」と、世界的なアーティストらしからぬ小さな夢を始終笑顔で明かしていたそうです。


1961年に東京・板橋区で生まれた村上は、本郷高等学校を卒業後に2浪して、1986年に東京藝術大学美術学部日本画科を卒業し、1988年に同大学大学院美術研究科修士課程を修了。1993年には同博士後期課程を修了して美術博士となりました。その後は自ら制作活動をしながら、アーティスト集団「カイカイ・キキ」を主宰し、若手アーティストのプロデュースを行うなどの活動も行っています。

近年では六本木ヒルズのプロデュースに参加したり、高級ファッションブランド、ルイ・ヴィトンとのコラボレーション製品などの発表や、フランスの極右系団体からの批判を受けながらもベルサイユ宮殿で作品展を開催するなど、世界的なポップアーティストとして活躍しています。

また、アート界における「クールジャパン」の戦略的プロデュースを提唱し、日本のマンガやアニメ文化を肯定的した上で、いかに西洋アート界にそれをアピールしていけるかというテーマにもいち早く取り組んでいました。


村上は今回のロサンゼルスでのプレミア試写会に伴って4/12~5/26の期間、現地の画廊「ブラム&ポー(BLUM&POE)」で新作ペインティングと立体の展覧会「Arhat」を開催し、25mの巨大ペインティング作品や同映画のキャラクターのプロップを展示する予定で、オープニングイベントには本人が登場するそうです。

初の映画作品がこの様に大絶賛を浴びたことから、映画監督として、また、ポップアーティストとしての村上が、しばらくはロサンゼルスの街に旋風を巻き起こすことになりそうです。安倍政権の推めるクールジャパン推進会議に秋元康の名がありましたが、なぜ村上隆の名が無いのかと疑問に思っていたら、自らの映画作品でその最前線に立っていたとはさすがです。


「めめめのくらげ – Jellyfish Eyes」の国内での公開は、4/26から都内ではTOHOシネマズ六本木ヒルズ、シネマメディアージュほか、順次全国でロードショーが行われます。

このタイミングはゴールデンウィーク中に家族連れで出掛けるにはうってつけとなりましたね。










   


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