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コンビニスイーツ戦争激化、今夏は「フローズン」がトレンド


近頃ではコンビニスイーツが大人気となっているようです。2009年の9月にコンビニチェーンのローソンが「いつでもおウチがカフェになる」をコンセプトに「ウチカフェスイーツ(Uchi Cafe SWEETS)」 戦略を展開しプレミアムロールケーキを発売して大ヒットさせて以来、コンビニ各社が季節毎に独自のスイーツを開発して競い合うという、いわゆるコンビニスイーツ戦争が勃発した状態が激化しています。

上記の「マイナビニュース」の記事には「スイーツでコンビニを選ぶなら、どのコンビニが一番好きか?」と聞いたアンケートの興味深い調査結果が出ていました。

この調査は2/24と2/25の両日に、ネット上のアンケートという形式でマイナビニュース会員の男性246名、女性254名の計500名に対して行われたもので、結果は1位がローソンでした。 やはりローソンはプレミアムロールケーキの商品群の人気が続いており、ウチカフェスイーツの種類の豊富さに人気がある様です。

2位のセブンイレブンはメーカー独自のスイーツや人気が あり種類が豊富な点が評価されています。シュークリームの皮がおいしいとの評判もある様です。3位はファミリーマートで、Wクリームエクレアに人気があり焼き菓子の種類が豊富で他店 との差別化が感じられるとの事でした。4位のサークルKサンクスは、ちょっと豪華な感じでシェリエドルチェのラインナップが良く、スイーツコーナーの雰囲気が他店と違うのでテンションが 上がると評価されています。

ミニストップは最下位の5位でしたが、人気商品のベルギーチョコ・ソフトクリームがイートインで食べられる点や期間限定のパフェ「ハロハロ」が魅力的との事で、 コンビニの域を超えているメニューが多いという意見がありました。


総じて「スイーツで選ぶコンビニ」の結果は、ダントツの1位のローソンが40%以上の支持を得ており、現状ではスイーツ分野のブランド展開が最も成功していると言えます。種類が 豊富という点ではセブンイレブンとファミリーマートに努力がみられ、どこも他店との差別化を図りオリジナルブランド商品の開発にしのぎを削りっている状態であることが分かります。 消費者は「なんとなく」といった意識を持つことなく自分好みの特定のスイーツを見つけ出している様です。

ここまで今、コンビニスイーツが熱くなっているのは何か理由があるのでしょうか?




こちらは昨年6月放送の情報ワイド番組、「チェックタイム」(TOKYO MX)の映像です。元日経トレンディ編集長の北村森(46)が最新コンビニスイーツ事情として「和」のブームについて 解説しています。最新といっても既に10ヵ月以上前の情報ですが、この頃からコンビニ各社が和菓子をベースにしたスイーツを展開してきていることが分かります。

コンビニ各社は150円前後という価格帯を中心にスイーツ商品を販売している事から、種類も豊富で買いやすく高級感もある為に通常のケーキ店で買うよりもお得感があり、やはり強み は24時間いつでも購入して食べられることにあるでしょう。甘さ控えめの和風スイーツであれば時間帯を問わず食べられ、素材にこだわった大人スイーツはお茶の時間などにちょっとした 満足感も得られ、しかも本館的な味わいを楽しめることから特に女性の消費者の心を掴み、ニーズに応えていると思われます。

上記調査で1位だったローソンでは、150円の価格で販売され大ヒット商品となったプレミアムロールケーキのこれまでの販売数がシリーズ累計で何と1億7000万食を突破したとの事です。 「ひとり用ロールケーキ」というコンセプトにより本格的な味で発売された同商品は、その人気からギフト用としての人気も高まり、専用のギフトバッグ「ウチカフェギフトバッグ」の販売も行われています。

Sサイズは80円でロールケーキが3個入り、Mサイズは95円で同じく5個入るとの事から、スイーツを購入したその場で買えて100円ショップよりも安く、コンビニのビニール袋の ままよりも気が利いており手土産としても充分成立することから利用者は多いそうで、なかなか商売上手なローソンです。


この春、ローソンから180円で発売されたプレミアムロールケーキの新商品「プレミアムざくろのロールケーキ」は、ざくろのピューレを合わせたクリームの間にざざくろのソースを挟んだロール ケーキで、ざくろの酸味とクリームの甘味がよくマッチしており甘さも控えめな春向きの商品に仕上がっているそうです。

定番のプレミアムロールケーキは過去に「甘王イチゴ」入りの限定商品を発売したことがありましたが、この4月から毎月22日限定で半分にカットしたイチゴを入れた豪華版になるそうです。その理由はカレンダーで22日の上が15日(いちご)となっていることから毎月22日が「ショートケーキの日」に制定されている事に由来するもので、材料的にはイチゴショートケーキと全く同じになるとの事から開始される様です。価格据え置きで150円のままとの事から売り切れも想定されますが、前日の21日のうちに売り場に並ぶ店舗もあるそうです。


同社いち押しのスイーツは同じく150円で販売されている「プレミアム四角いプリンのケーキ」で、安定した人気を誇るプリンをプレミアムロールケーキと同じ素材で作ったスポンジで包んだ一品です。濃厚で柔らかなとろける様な食感のプリンのスイーツを食べたいという消費者の要望から、その実現に向けて商品開発をしたものだそうです。




こちらはその商品を実際に食べてみた人の映像です。パッケージもよく出来ており、半分食べてそのまま保存することも可能です。映像の様に皿に取り出してもスポンジが器の役目をしており、なかなか存在感があります。プリンの味が濃厚でスポンジとのバランスもよく、上にかかったカラメルソースの苦味がアクセントとなっている様です。この大きさからするとかなりボリュームがありそうですが、あっさり食べられて満足感も得られると評判になっている様です。

これを開発するに当たりローソンでは何度も試行錯誤を重ねて完成させており、とろとろのプリンの秘密はオーブンで焼いた後ミキサーで攪拌して仕上げたとの事です。手作業で1つひとつ作られているという同商品は一部店舗で既に2月末に発売され、全国では4/9に発売されたばかりの自信作だそうです。




こちらは同社のもう1つの人気スイーツの「ぎゅっとクリームチーズ」を食べる人の映像です。良い物を少量だけ食べたいという世の女性の要望に応え、小さめで濃厚な味わいのこの商品が開発されました。3/28放送の「お願いランキング」(テレビ朝日系)で1位となった同商品ですが、映像の人物は甘さが強くあまり好みではないとしながらも、ていねいなリポートをしていると思います。 上記の番組、「チェックタイム」の中で北村森がこの商品のヒットの理由としてワンハンドで食べられることを挙げていました。



以下にその他のコンビニ各社のスイーツに関する現状をまとめてみます。まずはファミリーマートのスイーツですが、現在の主力商品は150円で販売されている「Wクリームエクレア」や120円の焼き菓子 「フィナンシェ」のシリーズ、1週間で100万食売れているという250円の「ジェラート」のシリーズなどがあります。同社いち押しのスイーツは138円の「やわらかみたらし串団子こしあん」で、甘さ控えめな「みたらし」のタレがかかった団子の中身には「こしあん」が詰まっています。

ミニストップのスイーツでは、278円の「クレープソフト抹茶黒みつ」で、抹茶味のクレープ生地に抹茶ムースを包み込み、更に自慢のソフトクリームを乗せて濃厚や抹茶ソースと黒蜜をトッピングしたものです。抹茶のほろ苦さの後に黒蜜の甘さがくる絶妙のバランスの味覚がウケているそうです。同社いち押しのスイーツは160円の「ご褒美しっとりお抹茶ケーキ ~ホワイトチョコ仕立て ~」で、ホワイトチョコと宇治抹茶をベースにメレンゲと合わせてじっくりと蒸し焼きすることでしっとりとした食感に仕上がっています。こちらも甘さ控えめで抹茶の濃厚な味覚が楽しめるそうです。

サークルKサンクスでは、オリジナルブランドの「シェリエドルチェ(Cherie Dolce)」商品を主力としています。シェリエはフランス語で「最愛の」、ドルチェはイタリア語の「デザート」という意味で、ワンランク上の本物のおいしさと、ワクワクする様な品揃えをテーマに商品展開しているとの事です。同社いち押しのスイーツは230円の「シェリエドルチェ 和ごころクリーム白玉ぜんざい」で、甘さ控えめの北海道十勝産の小豆を使用した「ぜんざい」と、もっちりとみずみずしい白玉にクリーミーなホイップクリームをトッピングしたもので、白玉の食感がウリだそうです。

セブン-イレブンでは、同社いち押しのスイーツは250円の「イタリア栗のクリーミーモンブラン」で、スポンジの上にマロンクリームを乗せ、乳脂肪分32%のホイップクリームを重ね、その上に風味 の良いモンブランクリームをたっぷり絞った一品です。こちらは1ヵ月150万個売れている大ヒット商品だそうです。イタリア産の栗を使用したコクのある本格的な味わいのモンブランに仕上がっているそうです。


この様に現在のコンビニスイーツの充実ぶりは目を見張るものがあります。専用ギフトバッグを販売するローソンのプレミアムロールケーキにはパッケージに商品の価格表示もバーコードも無く、その代わりに楽譜の表示が裏にあり、その音符の並び方がレジでバーコードと同様の役目を果たしているとの事です。これは同商品を贈答用としても利用して頂けるようにとの配慮から始めた戦略で、こうした細かな工夫という面でもローソンは一歩前を進んでいると言えるでしょう。

コンビニ各社はスイーツ部門を充実させることによって消費者が他の商品も同時に購入する事を見越しており、今後も総合的な販売戦略の柱としていくようです。スイーツ部門は弁当などの売り上げが落ちているさなか不況下でも販売が増えていることから、昨年6月に打ち出した「和」のスイーツ戦略では低カロリーな和菓子に注目して各社が積極的な戦略を打ち立てていました。



そんな中、次に来るコンビニスイーツのトレンドは「フローズンスイーツ」だと言われています。これから夏の季節を迎え、カチカチに凍ったカップ入りのフローズンスイーツをレンジで加熱して、食べ頃の柔らかさに戻して供給するという新しい売り方がウケているそうです。ローソンはそのものずばりの「フローズンスイーツ」という商品を既に2種類発売しており、今後は更に5種類の商品の発売を予定しています。

それぞれをプライム(Prime)、ラテ(Latte)、フレッシュ(Fresh)といった3つの区分に分け、現行の240円の「チョコレート(Prime)」と、180円の「マンゴー(Latte)」に加え、以降は新製品として5/14より180円の「ストロベリー(Latte)」と、200円の「抹茶(Latte)」を、6/4より180円の「コーヒー(Latte)」、6/25より180円の「ソーダ(Latte)」、7/9より180円の「ゆずジンジャー(Fresh)」が発売されることになっています。

なお、「チョコレート」と「マンゴー」は北海道地区では5/14からの発売となっており、「抹茶」のみナチュラルローソンでの取り扱いは無いとの事です。




こちらは実際に同商品の「マンゴー」を食べる少年の映像ですが、ご覧の通り太めのストローですくう様にして食べるか、溶けてきたら飲み物の様にストローで吸って飲むこともできます。しっかりと今後の他のシリーズの紹介もやってくれています。w 発売日に合わせて夏向けの味覚のものが用意されているという戦略はさすがです。特に「コーヒー」などは将来地道に通常のアイスコーヒーに代わる定番商品となる可能性が高く、長い目で見れば今回の全7種類の他にも様々なバリエーションが今後期待できる商品となるでしょう。

当然ながら先頭を切ったローソンに負けじとコンビニ各社は夏向けのフローズンスイーツを打ち出してくるものと思われ、コンビニスイーツ戦争は留まるところの無い様相を呈してくることでしょう。消費者はこれに呼応して各社の製品を食べ比べるなど、自身の好みに合うものを求めることが想定されます。

「これからも、どこでも手に入る本格的で手ごろなスイーツを提案してまいります。」とコメントするローソンですが、この言葉には今後もコンビニスイーツ戦争が続くことを示唆しているかに思えます。甘い物がストレス解消に一時的に効果がある事は医学的にも根拠があると言えるらしく、まさにストレスの多い日本社会には切っても切れない存在であると言えます。



低価格かつ高級感のあるものに今後の開発のターゲットが絞られるとなると、更に一般のケーキ店や製造メーカーにとってはコンビニスイーツが痛い商売敵となっていく事は確実で、その1倍~4倍の価格で製造・販売しなければならない店主の立場としては、従来からの味覚で勝負するという道や材料にこだわるといった差別化を強いられ、高級感も含め購買意欲をそそる為のその他の要素を耐えず追求しなければならない筈でしょう。

ある者が勝てば他の者が負けるといった資本主義の原理からスイーツの分野も例外無く勝敗は明らかで、大資本が大人数で予算と時間をかけて研究を重ねた商品が150円前後で売られ、しかも24時間好きな時に食べられるという条件を街のケーキ店がクリアできる筈もなく、実際、自分はその倍以上の価格を支払って不味いケーキを購入するという苦い経験を何度かしています。反面、コンビニスイーツに押されて街のケーキ店が次々と閉鎖していくとしたら、それはとても悲しいものがあります。

実際、自宅周辺の馴染みの老舗は既に1店舗を残す以外すべて閉店していきました。失われていくものに対する悲しみをよそに、低価格かつ高級感を得られ顧客満足度の高いマスプロダクトが世に充満していくという流れは、スイーツに限らず全ての消費活動に付きまとう原理です。コンビニスイーツの新製品が出る度に、喜びの後にいささか複雑な気持ちにもなります。

自分の幼少期はコンビニなど何も無い時代でしたので、街のケーキ店にはクリスマスや誕生日などのお祝い事の時に食べたケーキの味の思い出が一杯詰まっているのです。













   


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