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フジのアウト×デラックスのレギュラー化に矢部とマツコ嫌気


フジテレビの4月の番組改編で、2011年10月から特番で不定期に放送してきた「アウト×デラックス」がレギュラー化して毎週木曜日の午後11時から放送することが決定しました。初回の放送は4/4からの開始となり、司会は特番と同じでナインティナイン・矢部浩之(41)とタレントのマツコ・デラックス(40)が務めることになっています。これまでの特番では世の中でアウトな人達を紹介し、予測不能のトークを繰り広げてきました。

「アウト×デラックス」の毎回のお決まり事は、司会の2人が迎えた個性の強いゲストのトークが放送できるギリギリの線に近づくと、矢部が野球の審判の様に親指を立てて右手を挙げ、「アウトー!」と大声でストップの判定をすることでした。この場面が記憶に残っている人も結構多いのではないでしょうか。

3/14には都内のスタジオで同番組の制作発表の会見が行われ、司会を務める2人の他、番組でおなじみの「アウト軍団」のメンバーも出席しています。今回は待望のレギュラー昇格という事ですが、司会の2人は共に余り乗り気ではない様子で、矢部は「年末に1回くらいの特番で良かった」と発言して失笑を誘い、マツコは「日本の崩壊が始まるわ」 と、うなだれながら意味深な発言をしています。

見た目には2人揃って嬉しくない気持ちをあらわにしていましたが、過去の特番では矢部とマツコの掛け合いが好評だった事から、マツコは「赤坂の人より相性がいいんじゃないの?」と、元TBSの局アナだった青木裕子(30)と交際中の矢部をからかう場面もありました。すかさず矢部は「元・赤坂でしょ?」と余裕で返しています。


近頃は毒舌系の芸人やタレントも多く、言いづらい事をハッキリと発言する有名人が増えてきているなか、そんな彼らには過去の時代の様に「宜しくお願いします。」と作り笑顔でやる気満々といった姿勢を新番組の発表の場で演じる気など毛頭なく、ダメなものや嫌なものは正直にアピールする態度をとっています。以前は番組の出演者が公の場でやる気の無さを見せるなど当然タブーだったのですが、時代は変わったものです。

当然ながらそれを視聴者がいちいち真に受けてシリアスに反応する必要も無く、上記の2人の発言を批判すべきではありません。口ではそう言っているものの、恐らく番組の進行役はきちんと務めてくれる筈でしょうし、一方で矢部はこの番組に取り組む覚悟を決めた様子を見せているそうですから、いわば視聴者の裏をかく戦略なのでしょう。

とはいえ、この2人の醸し出す雰囲気は個人的な見解によるものと思われ、元をたどれば現在視聴率低迷に最もあえいでいるフジテレビ自体にルーツがある訳で、2人は当たり障りの無い程度に遠回しに局の批判をする意味あいも込めて牽制している部分もあると思えます。

それはどう考えても一昨年の7月に高岡蒼甫(31)がツイッターでフジテレビの韓流びいきを批判した事から始まった一連の問題の事を示している様で、「フジテレビは韓国のテレビ局か」と発言した直後に高岡が所属事務所を解雇され、それが子会社のフジパシフィック音楽出版の権利がらみの問題へと連鎖して、しまいには筆頭スポンサーである花王の製品の不買運動にまでエスカレートした事件に対する牽制なのでしょう。

結局ネット上の騒動だけでは収まらず、視聴者のクレームは消費者運動にまで発展して東京・港区台場のフジテレビの本社の周囲をデモ隊が取り囲むという事態にまでなっていました。これはまだ我々の記憶の中に鮮明に残っている最近の出来事です。この2人は一方ではギャラをもらいながらも、フジの指図で尻拭いの一端を担うのは御免だとばかりに強気な内心を小出しにして嫌味を言いのけています。

それはこれから俗悪番組を担当する立場である自分たちが予め視聴者に向かって「御免なさい」と謝っている様にも見えますが、やりたくもない事を楽しむのはタレントの性ですから、せいぜいダメな局の深夜の俗悪番組でも頑張って視聴者を楽しませるしかないでしょう。もちろん2人とも腹くくってなければ引き受けていないでしょうし..。

フジテレビはこの番組も含めた4月の改変で活性化を図るとしていますが、この10年間は番組そのものがつまらなかった訳ですから、やっと本気で重い腰を上げたのでしょうか。フジテレビの視聴率の低迷は深刻で、民放でワーストワンである事が発表されたのは昨年の10月の事です。その発表では何とゴールデン枠の時間帯の番組の視聴率が全て10%以下の1桁台となっており、今年に入っても民放で嫌いな局のワーストワンがフジテレビであるという結果が公表され、統計データの2/3に迫る62.7%の人が「嫌フジ派」と判明しています。


話題が少し脱線しましたが、この「アウト×デラックス」のコンセプトは「人生応援バラエティー」と銘打たれており、「アウト」の意味は歴史上の偉人たちが誰も型破り(アウト)な人物だったことに由来するものです。現代のアウトな人物を発掘し、その人生を応援するというトークバラエティーだそうで、見事なまでの低予算かつ労力の要らない企画です。特番時代の初回が1年半前の放送だった事を考慮しても、このコンセプトはまるで10年前のテレ朝の深夜帯の様な古臭さです。果たしてこれがフジテレビの思惑通りに活性化を図れる様な人気番組の1つになってくれるかどうかですね。

色々な意味で「アウト」な人が大集合するという事から、早速動画サイトでチェックして見直してみると、過去の放送はまんざらではない内容だったと思います。上記のコンセプトには「本気で終わってるなぁ、フジも..。」と想定内の落胆を感じましたが、内容的にはなかなか面白く、さほど酷い番組ではありません。

番組の開始については、マツコも矢部も「あんまりうれしくない」と同じ気持ちを述べ、マツコは「年に3回くらいでいい。混乱のフジテレビだからこういうことが起きた。絶好調の頃だったらこんな事にはならなかった。」とズバリ本音を漏らし、レギュラー化の理由も、「コンテンツが無かったからじゃない?」と、問題発言をしています。一方の矢部は「迷ってらっしゃいますね、フジテレビ。いい方にお手伝いできれば嬉しい。」と、一瞬ヒヤッとする発言を笑顔で上手くまとめていました。

司会の2人は、冒頭に書いた事以上にフジや番組に対して痛いコメントを更に続けていますけど、これ言っちゃって誰にも怒られないのでしょうか。この発言はガチでキー局を相手に個人が意見しているとしか取れませんが..。


こんな2人の発言の割には、過去に放送した計5回の特番「アウト×デラックス」の実績はそう酷いものでもなく、むしろ番組に出演した「アウト」な人たちが話題性を集めて一躍「時の人」になったというケースもあります。

それは若い人からの知名度が低い淡路恵子(79)が意外にもゲーム好きで、ドラゴンクエストのプレイぶりが名人級なので注目を浴びた事や、極度の潔癖症で気難しい性格の坂上忍(45)がブスが嫌いだと明かし、ますます異端児扱いされる覚悟で出演していた事ですが、番組の意図はそこではなさそうです。

また、酒豪で知られる遠野なぎこ(33)の「人を愛したことがない」という信じ難いカミングアウトが、これまでバラエティ番組での露出度が低かった彼女の注目度を高めた事や、ネガティブすぎるイケメンモデルの栗原類(18)が余りに自分に自信がなさすぎる男だったのが世の女性の母性本能を刺激したのか、その後異常なまでにブレイクした事などがあり、結構世の中に話題性をもたらしています。


この様に数々の「アウトスター」たちを輩出した実績を持つ番組だったと再認識すると、上記の司会の2人が言う程のものではないのでは?と思わざるを得なくなります。上記の否定的なコメントはむしろ謙遜だったのかと疑ってみたくもなりました。この裏切りは良い意味で期待できるのではないかと思います。

これに対してマツコは、個性の強い出演者が多い事が「視聴者に不快感を与えるんじゃないか」という不安がある事を語っていますが、今さら後へは引けないでしょう。夜11時台の放送だから大丈夫ではないでしょうか。それを言うなら「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日系)なども不快な番組の範疇に入ってしまいそうです。 

矢部もまた「視聴者が気持よく観てくれるか、自信がまだない。不快感を与えるんじゃないか。」と不安を打ち明け、「体調のいい時に観てください。」と控えめな発言をしているのも謙遜かと勘ぐりたくなります。番組自体が本音系のトーク番組なので視聴者の反応を気にする様子が感じ取れますが、ゲストの本音には司会者も本音で返し、2人共これまで通りにやって欲しいものです。




こちらは坂上忍がゲスト出演した回です。自らの金使いの荒さや、ブスが嫌いだといった本音を暴露するトークに坂上は何度か矢部の「アウトー!」をクラっていました。


今後のレギュラー放送の具体的な内容が明らかになっています。

まずスタジオのセットですが、「小部屋」と「大部屋」が用意されており、「小部屋」ではアウトなゲストを招き、矢部とマツコがじっくりと掘り下げてディープなトークが繰り広げられるそうです。「大部屋」には今話題のゲストが続々と登場し、アウト軍団から突っ込まれる予想外の質問や相談によって翻弄されていく様子が楽しめるもようです。

続いて新企画についてですが、今回から始まる「アウト面会」は、アウト軍団のメンバーの苦手な事やモノや人物を克服させ、「アウトからグッドにしよう!」という企画のコーナーです。 4/4の初回の放送では、アウト軍団の淡路恵子が苦手とするグルメレポーター・彦摩呂(46)にあえて対面し、淡路が彦摩呂の克服に挑むそうです。

淡路の反応と、それを見守る矢部やマツコの絡みが楽しみですが、何が楽しみって、嫌いな人を好きになるプロセスそのものですが、その程度の小ネタで番組がどれだけの内容のものになるかという点でこのコーナーの価値が決まりそうな気がします。

司会の2人と共にレギュラー出演し、ひな壇に並ぶ「アウト軍団」も以下のメンバーに決まりました。

【 アウト軍団 】
・淡路恵子
・今井メロ
・大鶴義丹
・柿沼しのぶ
・栗原類
・こぼりゆきこ
・坂上忍
・佐々木誉
・瀬戸一樹
・高橋ひとみ
・田口学
・遠野なぎこ
・成田童夢
・ミラクルひかる
・南海キャンディーズ山里
・山下恵司

最後に4/4(木)の初回の放送の時間ですが、午後11時ではなく10時からに変更されていました。ゲスト出演者は飯島直子、小林よしのり、高岡早紀、中野美奈子、他が予定されています。


近年のフジテレビの低迷はごもっともの事で、確かに自分もこの10年余り前から殆ど面白い番組が無くなっていると思います。その原因は色々ありますが、他局に比べると吉本芸人の使い方が上手くないのは何故でしょう。あとは企画の悪さやアイデア不足、独特の野暮ったさ古臭さ等、数え上げる自分が滅入ってどうすると感じる程の馬鹿馬鹿しさに陥ります。一昨年の騒動も水面下では尾を引いていると思いますし、要は社風がこの時代にマッチしていないのです。

「テラスハウス」で金曜日11時台に新風を吹き込んだフジテレビが、今度は木曜日の同時間帯で低迷しまくりのバラエティ畑をどう巻き返してくれるのか。裏番組は「アメトーク(テレビ朝日系)」以外は殆どニュース番組ですから、勝算のある手堅い勝負をかけている苦しい立場も感じ取れます。

アメトーク側にしてみればとんだ横槍が入ったもので、開始時間の15分のズレが微妙ですけど、そこそこの数字は取れる筈でしょう。視聴率10%が関門といったところでしょうか。矢部&マツコのコンビが繰り広げる新番組に期待してウォッチしていくことにしましょう。







   


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