SSブログ


岩城滉一が宇宙旅行に挑戦!フライト費用930万円は自腹で


4/18に俳優の岩城滉一(62)が来年の春、日本の民間人としては初めて民間宇宙飛行を行うことが分かりました。海外では昨年10月に歌手のサラ・ブライトマン(52)が国際宇宙ステーションに滞在する宇宙旅行に参加することを明らかにしたり、4/2日に俳優のトム・クルーズ(50)が宇宙に旅行することを計画していると発言したばかりでしたが、今回の企画が実現すれば遂に日本でも宇宙飛行士ではない民間人が旅行感覚で宇宙にいける時代が到来することになり、岩城はその先駆者として日本の航空宇宙史に名を残すことになりそうです。

この話が岩城に舞い込んだきっかけは、自身が愛用する宇宙パイロット向けの腕時計を開発してきたアメリカの時計ブランド「ルミノックス(Luminox)」がオランダの民間人向け宇宙旅行事業会社「SXC」から宇宙空間でも使用できる腕時計の発注を受け、これに合わせて両者が共同で発足させたスペースプロジェクト「スペース・アドベンチャー(LUMINOX SXC SPACE ADVENTURE)」を2014年にスタートする事からでした。

岩城はこれまでに乗り物なら何でも乗りこなしてきており、バイクはもとより車ではF3000レースの経験があり、水上バイクや船舶にも慣れ親しみ、更にはアクロバット飛行機の免許まで取得しているなど、いわば陸・海・空を制した男であることから、残すは宇宙船による宇宙飛行のみとなっていました。


ルミノックスはこれを記念して、宇宙パイロット向けのスペシャルモデルの腕時計を発売することになり、同社の腕時計を長年愛用してきた岩城はその縁から2年前に同社に勤める友人に同プロジェクトへ挑戦を勧められ、参加を決めたそうです。当時、本人は宇宙に行く実感がなく、「いいんじゃないのって軽い返事をしちゃた。去年一年は話題も出ず過ごしてきたが、今年になって突然スーツが届いて驚いた。」と語っている事から、トレーニングスーツと契約書が届いた時点で、「本当に行くんだ」と実感した様です。




こちらは「日テレNEWS24」による同日都内で行われた岩城の記者会見の映像です。SXC社のCEO・マイケル・モル氏から金属製と思われる宇宙飛行の搭乗チケットと、実際に搭乗するスペースシップの模型を贈呈された岩城は「はぁ~、凄い!」と興奮した様子で、それらを両手で高く掲げ来場者に見せていました。1分17秒の所からは初めて袖を通すフライトスーツを着用しており、気持ちも引き締まっている様子です。

宇宙に飛び立つ心境を聞かれた岩城は、「僕らみたいな民間の一般人がね、まさかこの、僕らのような人間では宇宙に行くのがもう無理かなという思いがあるところに、これは「地球は青かった」って言いたいよね。」と答え、記者から「是非、岩城さんが先駆者になっていただいて…。」と促されると、「先駆者にはリスクはあるでしょうけど、僕が行けば「安全なんだ。私も行きたい」という人も世界中にいらっしゃるでしょう。もう、絶対にやります。やる以上、中途半端じゃいられない性格なので。」と、熱い意気込みを語っていました。

宇宙飛行といえばスペースシャトルの様な大掛かりなものを想像してしまいますが、今回宇宙船に乗り込むのは何と岩城とパイロットの2人きりとの事で、それに対し岩城は、「2人だけです。だから今回の場合は副操縦士と言っても間違いじゃないと思います。スパイ大作戦じゃないけども、ミッションだと思うので…。」と、目を輝かせながら話しています。


宇宙飛行に際して岩城は今年の9月にオランダに渡り、シミュレーション装置で重力を、ジェット機で速度を体感する訓練を2日間に渡って受ける予定になっていますが、岩城がこれまでの経験から重力負荷に慣れた肉体を持っている為、この他に特別なトレーニングは必要とされないという事でした。来年4月~5月には米カリフォルニア州モハベからフライトに出発する予定です。

それまでは何も独自のトレーニングはしないと岩城は考えており、「普段どおりタバコも吸いますし、お酒もガバガバ飲みますし。短い人生なんで、自分が我慢することはしたくない。」と、あくまで自分流でその日を迎えるつもりである事を語っています。「俺が一番最初に確認してこられるんだってことが一番。どういう状態になるか、想像がつかないね。少し大人になって帰ってこられるのかな。年齢的にもこれが最後。自分の国はこんなんだ!って見てみたい。」と、期待に満ちた思いがうかがえました。

東京生まれの岩城は、芸能界にデビューする前は1973年に帝京大学を中退して舘ひろし(63)らと共にバイクチーム「クールス」を結成して副団長をしていました。クールスは原宿・表参道を拠点にしていた硬派グループで、当時は矢沢永吉をリーダーとするロックバンド「キャロル」の親衛隊として注目を集めました。しかし岩城自身は音楽に興味がなかった為にそれまで矢沢永吉の存在を知らず、「クールス」が同名のロックバンドとなって「紫のハイウェイ」でデビューした時も自身が参加することはありませんでした。

クールス時代に男性週刊誌、「平凡パンチ」と「週刊プレイボーイ」から取材を受けてハーレーダビッドソンに乗った岩城の写真が掲載されると、それを見た東映の関係者から「映画に出ないか」と声がかかり、1975年の映画「新幹線大爆破」(佐藤純弥監督)で俳優として芸能界デビューしました。当初の数年間は自身のキャラクターを地でいく様な暴走族ものの映画やヤクザ映画などに出演しています。

1977年の映画、「人間の証明」(佐藤純彌監督)に出演した頃から除々に評価され始め、角川映画と呼ばれた(配給は東映)幾つかの作品に出演した後は俳優として独自のポジションを確立しています。テレビドラマにもデビュー当時から出演しており、「西部警察」(テレビ朝日系)に代表される様なアクション系俳優として活躍しました。その後演技の幅を広げ、1981年に出演したドラマ、「北の国から」(フジテレビ系)では純朴な青年の役柄が評価され、岩城の代表作となりました。その後も映画やドラマ、CMなどに多数出演しています。

私生活では1971年に当時モデルだった結城アンナ(59)と結婚し、娘が1人います。バイクや車などの乗り物が好きで、1990年~1991年にはF3000に出場するなど、レーサーとしても活躍しています。2007年には鈴鹿8時間耐久ロードレースの名誉顧問に就任し、レース参加者に対する手続きの簡素化など数多くの提言を行っています。最近では昨年11月のJAFグランプリ・レジェンドカップに参加しています。ワイルドかつアクティブなライフスタイルの岩城は62歳という年齢ながらも体力に自信がある事から、今回の宇宙旅行への参加では持ち前のチャレンジ精神に火がついた様です。





こちらは団塊世代の為の情報マガジン、「団塊マガジン」に出演した岩城の映像ですが、冒頭で自身のデビューのきっかけを語っています。「なんとなく」ここまできたという岩城は、その言葉に反して己の道をはっきりと分かっている生き方をしていると思います。確かに女性問題などの浮いた話を聞くこともなく、真面目一徹の生き様です。

若い頃から彼の根底にあった「不良魂」の様なものが年齢を重ねて熟成されると、こうまで輝やいてくるものなのでしょうか。最後に語る「やりたい事があったらまず考えないで、一歩前に出てやってみましょう。」というメッセージが何にでも果敢に挑戦する決断力を物語っているかの様です。


今回の宇宙飛行に使用されるのは「リンクス・マークI(Lynx Mark Ⅰ)」という宇宙船で、アメリカの民間宇宙開発企業エックスコア・エアロスペース社(XCOR Aerospace)が開発した最初の機体です。ビジネスジェット機よりも小型な有人宇宙船で、パイロット1人と乗客1人の2人乗り。最新型のロケットエンジンを搭載して最高速度マッハ2(時速2450Km)の性能を持ち、搭乗席からは宇宙空間を壮大なパノラマで鑑賞できる設計になっています。

フライトの費用は9万5千ドル(931万円)とされ、岩城は迷わずそれを自費で支払うそうです。一般人の価値観からすれば決してその負担は小さくはありませんが、「それに値するチャレンジ。俺が一番で確認してくるんで、みなさんにちゃんとこんな所だよって伝えられるよう頑張ってきます。」と、岩城はその金額をものともせず、プロジェクトに参加する自身の持つ使命をきちんと述べていました。

宇宙飛行プランは上記の通りパイロットと岩城の2人だけのフライトでわずか45分間で完結するものです。まず滑走路から水平離陸し、マッハ2で3分間上昇してから最高高度61kmの所で3~4分の無重力状態を体験し、その後30分程度螺旋状に滑空しながら降下して着陸するというものです。

岩城は副操縦士として搭乗することになる為に飛行時には最大4Gの重力が体にかかることになりますが、過去に自動車 レースで6G、アクロバット飛行機では10.5Gを既に経験済みとの事ですから岩城自身も自覚している通り難なくこなせるものと思われます。フライトの詳細に関してはこちらのSXC社の資料(pdf書類)の11ページに図式されています。
→ SXC社の資料:「A LIFE-CHANGING EXPERIENCE」

この資料を見ると岩城が本気である事が充分に理解できます。濃い紺色のフライトスーツに着替えた岩城は、「ただ行くだけ。体も準備万端だし、いつでもいいよ!って感じ。ダメだっていうのは性格ぐらい。普通の人よりかはまだ身体能力はあると言われてますし問題ない。不安はない。」と自信満々に語りながらも、「今日からがスタート。本当に行くんだなってって感じで、まだ心の整理がついていない。」といった本音も漏らしていました。

フライトに挑戦することを勧められた時は、やはり妻のアンナが心配したそうです。それについて岩城は、「家族の話は一番痛いところですけど…僕のパートナーは良き理解者。話せば理解してくれると思っている。何かやる時には万が一って時はある。それに値するだけのチャレンジだということ。万が一があった時には「僕は星になるから、お前たちを見守っているから。」と話してあります。」と、既に家族との話し合いも終えている様子で、決死の覚悟による遺言とも取れる発言も飛び出していましたが、「絶対成功すると思います。」と、プロジェクト成功の決意を表明していました。


日本人による宇宙飛行は、1990年に元TBS記者の秋山豊寛(70)がソ連の宇宙船ソユーズに搭乗したのが初めてでした。その後、毛利衛(65)、女性初の向井千秋(60)、若田光一(49)らの9人がアメリカからスペースシャトルで飛び立っています。一般人向けの宇宙旅行は今回のSXC社やイギリスのヴァージン・ギャラクティック社などを中心に2014年から本格的に開始される予定となっており、SXC社には最高で高度103kmの所まで上昇する10万ドル(約990万円)のプランも用意されているそうです。

この様に海外では民間企業による宇宙旅行事業は既に始まっていますが、国際航空連盟ではサブオービタルと呼ばれる高度100km圏以上を宇宙と定義している為に、その様なフライトはまだ1回も実現していません。今回の岩城のフライトは高度61kmである事から、その圏内はサブサブオービタルとも呼ばれています。

国内では旅行会社JTBによる「宇宙体験旅行」の話が以前から持ち上がっていましたが、具体的な企画やプランは未定のままでした。同社のホームページによると、高度100kmまで上昇して約5分間地球を見下ろしながら無重力状態を体験できるというものがあり、そのプランは出発前に3日間の訓練とフライトシミュレーションを体験するほか、安全システムや通信システム、天文学について学ぶという内容を含んでいます。

但し金額などの具体的な内容はまだ未定となっており、同社は「宇宙船は安全性・信頼性を重視して開発中で、当初の運航開始予定より遅延している状況」としています。宇宙空間とて旅行には違いありませんのでJTBの守備範囲と考える事に違和感はありませんが、実現はまだ先としても凄い時代になってきたものだなと感じます。  → JTB「宇宙体験旅行」


しかし、ここまでの話を覆す様なネガティブな問題点もある様です。現状では1年後に控えた岩城のフライトに向けてその難関がどれだけクリアされていくかという点も見逃せないとされています。まずは上記の何をもって「宇宙」とするかという定義があることから、宇宙飛行という言葉にもその制約が付きまとうのではないかという懸念があり、科学的な裏付けを重視するならば、もし岩城がフライトに成功したとしても厳密には宇宙飛行という言葉が使えない可能性があります。

具体的には岩城の搭乗する「リンクス・マークI」のフライトではサブオービタルである高度100kmの宇宙空間に達しないため、国際航空連盟(FAI)の定義する高度100kmという宇宙空間や、アメリカ連邦航空局(FAA)の定義する高度80kmの宇宙空間に共に該当しないという問題が出てくるという事です。岩城が無事フライトを終えて、「サブサブオービタル飛行に成功!」とするならば何も問題は生じず、しかも宇宙旅行者(民間宇宙飛行士)と認められない可能性も高い為に、これは何とも夢を打ち砕かれる様な話です。

また、「リンクス・マークI」の初フライトが来年の4月~5月とされているのもあくまで予定に過ぎないと解釈すべきで、飛行開始時期は不透明だという説もあります。実は既に2008年3月に「リンクス・マークI」 のサブサブオービタル飛行の発表が行われており、その発表から5年以上が経過した今も試験飛行は1度も行われておらず、商業飛行許可をFAAから得るには、少なくとも数十~数百回の試験飛行が必要とされている事からすれば、その実現性はかなり低くなるか、あるいはずっと後になるかも知れません。


現状で最も民間人のサブオービタル宇宙旅行の実現性が高いのはSXC社のライバルであるヴァージン・ギャラクティック社で、トム・クルーズが計画しているのはこちらの会社との事です。同社は「モデル339 スペースシップツー(Model 339 SpaceShipTwo,SS2)」による試験飛行を2010年からこれまでに80回以上行っているものの、未だに商業飛行を開始できていないという現実が立ちはだかっています。

これはかなり意気消沈する話ですが、この事実からすれば岩城が搭乗する「リンクス・マークI」が初フライトでFAAから商業飛行許可を得る事など絶対に不可能ではないかと思えてきます。シャレになりませんが、岩城は単に担がれているんじゃないかと…。果たしてSXC社はあと1年以内に何らかの形でこの問題をクリアすることができるのでしょうか?


更にもう1つ立ちはだかるのは法的な問題です。岩城が来年フライトするにあたり、クリアしなければならない法律上の問題とは何なのでしょう。日本航空宇宙学会に所属し宇宙法にも理解がある作花知志弁護士は、「宇宙旅行には、きちんと認識しておいたほうがいい法律上の問題があるのです。」とコメントし、「まず宇宙旅行の料金を払い込んだ後、旅行直前になって体調不良となったり、体に宇宙旅行には堪えられない問題が見つかったりした場合でも、宇宙旅行の料金は戻ってこないのが通常です。」と指摘しています。

例えば海外旅行の際の飛行機の予約のキャンセルでは、「別の乗客がその空いた席を使用できる」と考えられるため返金が行われますが、同弁護士によれば宇宙旅行の場合はそれが「買い取り契約」として扱われ、「キャンセルがあれば代わりの人に」という考え方がそもそも無いとの事で、「そのような主張が法律上有効かどうかは別にして、そういった説明がされています。」と指摘しています。このルールにより宇宙旅行に行こうという人は、「キャンセルしても旅行代金は戻って来ない」というリスクがある事を念頭に置く必要があるそうです。

2つ目として、岩城の宇宙旅行を企画しているのがオランダの会社である事から、「トラブルが生じた場合にどの国で裁判が行われるのか」も重要とされ、その点に関しての問題もあるそうです。同弁護士は「現在、宇宙旅行を主催している会社はみな外国の会社です。宇宙旅行に行くとなれば、その外国の会社と「宇宙旅行契約」を結ぶことになりますが、その契約に適用される法律はどの国のものなのか、トラブルが生じた場合にどの国で裁判を行うのかといった点について、契約締結の前に確認しておくことが求められます。」とコメントしています。

これに関してはいくら岩城が家族に対して「もし自分が死んだら星になる」と説得しても、やはり国ごとに異なる法的な問題などを事前にクリアしておく必要はあるという事でした。宇宙旅行時代の幕開けと共に、これまでに全例の無い新たな法的な問題が生じる可能性が幾つも想定される事から、近い将来は宇宙旅行の契約を専門に扱う「宇宙弁護士」が生まれる日もくるのではないかと思われます。同弁護士はその先駆者となることを願っているそうです。


誰もが必ず一度は夢見たであろうロマンの世界だった宇宙旅行が、いよいよ一般人にも可能となる時代が到来したことに胸は踊ります。岩城が語った「「地球は青かった」って言いたいよね。」という言葉は、アメリカに先駆けて1961年にボストーク1号で世界初の有人宇宙飛行を成し遂げた旧ソビエト連邦の宇宙飛行士・ユーリイ・ガガーリン(1934-1968 享年34)の歴史に残る名言によるものでした。

当たり前過ぎる話ですが、宇宙空間からは地球上で体験することのできない「丸い地球」を眺めることができる為、人類で初めてその体験をしたガガーリンの言葉はまさに「地球は青かった」という率直な感想でした。その言葉を引用し、「自分はまだ子供なので、地球を見て少し大人なって帰ってきたい。」と純粋な気持ちで言ってのける根性の座った岩城だからこそ日本の民間人を代表する形で今回選ばれたのでしょう。

岩城が無事に宇宙飛行を成し遂げたなら、少なくともその偉業は国に名を残す事になるのは確実で、そのチャレンジ精神は人々に大きな夢と希望を与えることになるでしょう。たった45分のフライトですが、そこから彼が得られるものはとても大きい筈です。

岩城滉一のチャレンジは1年後に迫っています。まず彼ならば難なく成し遂げてくれることでしょう。
心より成功を祈っています。











   


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0)  [編集]
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

Copyright © ジジキジ All Rights Reserved.
当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます
自分に合ったスニーカー

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。