5/4にお笑い芸人の東野幸治(45)が都内の福家書店新宿サブナード店で、自身初となるエッセイ「この間。」（ワニブックス刊）発売記念イベント、「東野コージ サイン＆握手会」を開催しました。
同書は一昨年12月から始めたブログ「東野幸治のこの間。」の1年分の内容を加筆修正してまとめたもので、書籍化は既に4/17に同ブログで発表されていました。
その内容は、「中国人女子大生によるカオスな中国語教室」、「過酷なフルマラソンに挑戦！」、「元妻との復縁エピソード」などの東野の身の回りで起こった出来事や、後輩芸人達の知られざる真実といったエピソードが書かれているそうですが、中には辛辣な内容も含まれている様です。
会場にスーツ姿で現れた東野は報道陣の取材に応じ、同書の著者名を「東野コージ」名義にした理由を、「「アメトーーク！」(テレビ朝日系)に出演した時に品川庄司の品川祐(41)に、「カタカナにしたら売れますよ」って言われたアドバイスをちゃんと守った。」と明かしています。
これは後輩芸人の品川から「品川ヒロシ」名義で出版した本が売れたという助言を聞いたエピソードによるもので、「売れなかったら、品川君のせいです。」とジョークを飛ばし、「でも彼はヒットメー
カーですから大丈夫でしょう。ちなみに品川くんは5月現在レギュラー・ゼロです。」と付け加え会場の笑いを誘っていました。
こちらは毎日新聞デジタルが運営する動画ニュース「MAiDiGiTV」による「東野コージ サイン＆握手会」の会見のもようです。
東野がブログを始めたきっかけは、2005年頃から禁煙やジム通い、ゴルフなどの「普通の事をしよう」と試みた中の1つでした。アナログ芸人だった東野がブラインドタッチの習得を目指し一昨年12月にブログを開設すると、周囲の反響が来るようになりました。東野は、「番組関係者とか芸人とかが見てくれてるみたいで、「載せてくれてありがとう」と言われます。」と語り、読者に感謝しながらも、「本を買って読んだら(読者の事が)載ってない恐れもあります。僕も心苦しいんですけど、連絡が行った方は載ってるんで、本屋さんでよく吟味してから買って欲しいです。」と、親切にも注意を促していました。
本が売れた時の印税の事を考えてるのか？との質問には、「お金のことですか？思い出作りですから。そんな下衆い気持ちは考えてないですよ。」と断言する東野は、「品川くんのアドバイスとか、色々な芸人さんのおかげで一冊の本が出来たので、万が一売れたら、皆さん方にごちそうしてお返ししたいと思ってます。」と公約しています。
更に、「本が売れて、どうしよう、ああしよう、
どれに使おう、あれに使おうと考えているのは、ビッグダディ夫妻だけですから。めっそうもございません。ヌードもありませんから本当に…。」と話題のネタで返して、記者達の爆笑を誘っていました。
東野は同書を「色んな日常を書いたブログを1冊にまとめた本」と紹介し、「トイレに置くには一番いいと思うんですよ。1個の項目が意外と短いので、ちよっと退屈な時に読んで頂いたら。」と、やや控えめに勧めていますが、464ページに及ぶボリュームには自信がある様で、「後輩のピース・綾部くんの「熟女論」の薄さにびっくりしました。」と、103ページと短いピース・綾部祐二(35)の著作を辛辣にこき下ろしていま
した。
同書のポイントとしては、「お笑い芸人の悲喜こもごもが書いてあるので、もし子どもが芸人になりたいと言ってる親御さんが読んだら、絶対に芸人にはさせたくないって感じる内容になっています。」と、
東野独自の視点で後輩芸人達の悲哀について書かれた本である事を淡々と語っていました。
同書は1節ごとの区切れも良くとても読み易いことから売れ行きも期待できますが、テレビでブラックジョークを連発している東野ならではの「テレビでは言えないエピソード」が書かれているとしたら、それはどれだけのものなのでしょうか。渾身の464ページに込められた自身の体験や後輩芸人達の暴露話もある様ですが、今回の出版に当たり東野の妻からのダメ出しは全く無しだったそうです。
「白い悪魔」の異名をとり、かつて、「やりすぎコージー」(テレビ東京系)で息もピッタリの今田耕司(47)と繰り広げていた東野のギリギリのトークもさながらに、更にオンエアでは言えなかった事が書籍となり世に出る事で、作家としての東野の才能がどれだけのセンセーションを起こすかは見ものです。青春ファンタジー小説「鴨川ホルモー」で有名な作家の万城目学(37)は、「東野砂漠にも、こんなにも豊かな水を湛えた素敵なオアシスがある。ただし、それを飲むのは全部、本人である。」と東野を絶賛しています。
芸能界を去った島田紳助(57)の後釜として交代で所長を務めているとはいえ、難なく「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系)のメイン司会をこなす実力を持つ東野の出すブログ本が、単なるお笑い芸人のブログ本で終わる筈もなく、恐らくは「よくぞ出してくれました。」と言えるだけの内容であると期待できます。握手会の会場には約300名のファン達が詰めかけ、記者会見も終えて同書は5/4より発売となりました。
「もしよければ読んでみて下さい」と、生真面目にポーカーフェイスで同書をアピールする「 嫌われ芸歴25年」の東野が、どれだけの切れ味で日常を鋭く切り取って綴っているかは読んでのお楽しみというところでしょう。
2013-05-05 23:38
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